どうも、masa-T(@freedas_)です。
今回は題名のとおり、福岡県は糸島市にあるフリースクール『産の森学舎』に見学に行ったので、体験談と感想を書こうと思います。
先に感想だけひとことで言うと、
「いいなー自分もこんな学校に行きたかったなあ」
と思うような場所でした。
そうそう、実は『フリースクール』というのがどんな場所なのか?
わたしもよく知りませんでした。
同じようにご存じない方もいると思いますので、まずは少し説明を。
フリースクールって、こんなところ
日本のフリースクールの特色
日本では、デモクラティック・スクールをはじめ、シュタイナー学校、デンマークの生涯学習の基盤となっているフォルケホイスコーレなど、ヨーロッパ新教育運動の流れを受け継ぐ学校が一部にあるが、専ら、不登校児の受け皿として、その学習権の保障や安心してすごせる居場所を提供する施設、さらに、通信制高校での学習をサポートするサポート校など、不登校の子供を対象とした、既存の学校とは異なる機関や施設が、フリースクールと総称されている。
こうしたフリースクールの規模や活動内容はきわめて多様であって、マンションや事務所ビルの一室を借り、スタッフや子供を合わせても10人に満たないようなものから、在籍数が100人を超える大規模なものまであり、教育レベルに大きく差があるのが現状である。
要するに『フリースクール』とは、
このように一般的には考えられている場所のようです。
(※実際は必ずしもそうとは限らず、はじめからフリースクールを選ぶこどもいる)
そんなフリースクールに通う子どもって、どれぐらいいるんだろう?と疑問が湧いたので調べてみると、
統計によって数値が異なるので、正確な数を把握するのは難しいのですが、文部科学省の調査によると、2015年度の不登校は12万6009人。そのうちフリースクールや塾などの「民間施設」で相談・指導を受けた小中学生は2633人。不登校の子に占める割合は2%でした。また同省による別の調査だと、あきらかにフリースクールに通っている小中学生は4196人(2015年8月発表)、不登校の子のうち3.3%でした。
思ったよりもとても少ない。
しかもこれ、全体の3.3%じゃなくて、「不登校の子のうち3.3%」です。
さらにツッコんで調べてみると、2015年の小中学校の児童総数は約1100万人だと判明。
その中の4196人というのはなんと、
26万人に1人ということになります。
まだまだ日本ではかなり少数派な場所だとわかりました。
ちなみに、フリースクールの全国的なNPO団体が2つあるようですので、もっと詳しく知りたい方は下のリンクから見てください。
糸島市のフリースクール『産の森学舎』へ
さて今回はわたしたち一家と近隣に住む2家族の計3家族(大人6人と子ども6人)でこの『産の森学舎』さんへお邪魔しました。
この3家族は地元出身ではない移住者で、子どもたちは7人全員が小学校に上がる前の年齢。だから、不登校になった子どもがいるわけではないです。
ただ、
「子どもが小学校に行く年頃の時に、選択肢を増やしてあげたい」
「画一的な教育方法に疑問を感じる」
という共通の価値観を持っており、場合によっては自分たちで「学校に代わる子どもの居場所」を作ることを考えています。
今回の見学は、子どもの居場所を作った先輩に学ぶのが目的でした。
温かく迎えてくださったのは、校長の大松康さんと、事務・広報のくみさん夫婦。
この『産の森学舎』を始めた動機やこれまでのあゆみ、子どもたちがどのように日々過ごしているのか、運営の苦労など、とにかくたっぷりとていねいに説明していただきました。
古民家の納屋を大松さん自ら改修(すごい)したそうで、とてもあたたかな雰囲気。
はじめて来たはずの子どもたちが、勝手知ったる場所かのように、伸び伸びと自然に遊んでいたのが印象的でした。
基本理念や1日の流れなどは、『産の森学舎』のホームページに紹介してありますので、こちらもぜひごらんくださいな。
フリースクール『産の森学舎』を見学して
今回わたしが知った・感じた『産の森学舎』の特徴や魅力をまとめてみます。
・不登校の子どもを持つ親が自宅(納屋を改修)で始めた(2家族の共同運営)。最初は3人、現在は定員20名。
・運営している2家族はともに移住者で、近隣は九州屈指の移住者が多い土地
・「完全に自由」ではなく学校の形態(時間割)。ゆるやかな規律あり(とは言え午後は自由)
・給食は完全に子どもたちだけで協力して作る(当番制)
・教えるのではなく、「出会ってもらう」ために「大人が自分の好きな世界を子どもに伝える」
・徒歩で行けるステキな森や海など、自然環境が抜群
・近隣の小学校と可能な限りの連携をしている
・大松夫妻の奥さんは、自分で立ち上げた保育園(みつばつおうちえん)の代表もしている
・当初は個人経営だったが、現在はNPO法人として活動している
まだまだ、立地条件や授業(?)の内容など、書けばキリがないのですが、これぐらいで。
感想:子どもの「したい」を伸ばすために
環境面からその活動内容までとても魅力的だった『産の杜学舎』。
主体性はもちろん、ゆるやかな規律もあり、いい意味での協調性も自然と身に付く環境だと感じました。
・「したい」と思ったことを否定されない
・集団行動を強制されない
こういう環境って、すごくいいなと思いました。
わたしは幼少のころから集団行動が苦手で、イヤイヤながらも適応したタイプ(中途半端なヤツ)なので、こういう場所で学んだり遊んだりできる子どもたちがうらやましいなあと思います。
小さな「したい」をやっていくうちに、「できた」が増えて、「できた」を繰り返すことで、「できる」という自信貯金が増えていくのが理想的。
ところが、現状は「したい」よりも「みんな」とか「まわり」が優先になりやすいと感じます。
『個』の良さより、どうしても『平均的であること』を望む・望まれる空気がありますよね。
今の小学校や中学校って、結局は軍隊教育の延長線にある、『常識的な』大人(サラリーマン)の養成所ですよね。
でも、もはや「ふつうのサラリーマン」では食っていけなくなりそうなこれからの時代に、はたして自分の子どもを通わせたいかと聞かれれば、正直あまり気が進みません。
『産の森学舎』のような場所が近くにあれば、子どもがいざ不登校になっても安心ですね。というか、本音はむしろ普通の学校よりこういう場所に通ってほしい。
まあ、その時にならないと分からないので、そのとき考えるとしましょう…
ただ、幼稚園での過ごし方を見てると、うちのセガレは「集団行動になるとまったく入れない」という父親のDNAをモロに受けついだ性格(ヘタするとそれ以上)。
まあ可能性は高いかなとちょっと、期待しています(ダメ親)。
ともかく、今後は見学に行った3家族で、必要になった時のために『産の森学舎』のような場所を自分たちでも作れるような環境を整えていこうと思います。
それでは今回はここまでです。
さいならー
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